エフェクターケースの鏡面加工
How to Polish the Effecter Case to a Mirror
■プロローグ
自作エフェクターを作るにあたって、誰しも思うのが「カッコイイのが作りたい!」
好きな色に塗装したい! とは思うものの、塗装なんてやったことないし、うまくいくんだろうか?
心配になる御仁も少なからじだと思います。
そんなときゃー、
まずは鏡面加工から始めるのをオススメします。
まず、カッコイイ。
それに鏡面加工なら大きな失敗するほうが、逆に難しいし、慣れてくれば慣れきたなりに 次の課題がやってくるので 奥が深い。
それでは いってみよー
■準備するモノ
◯耐水ペーパー・ウレタンフォーム
160・320・600・800・1000・1200・1500・2000
2枚ずつぐらいあれば当分鏡面加工ライフをエンジョイ出来ますね。
150とか320はたまたま所長の使っているのがそうなだけで、160とか300とかでぜんぜんOKです。
ウレタンフォームはペーパーのアテに使います。
既成のアテ木とかでもいいですが、所長はウレタンフォームで30mm×30mm×20mmのモノを作って使っています。
エフェクターケースにはこれぐらいがいいんじゃないかと。
◯ピカール
これはあってもなくてもいいんですが、所長が個人的に昔から好きなので入れてあります。
◯リキッドコンパウンド
個人ユースならこの3本セットで十分だと思います
■ペーパー掛け
鏡面加工最初にして最大の作業、ペーパー掛けです。
まずは150でザーっと削っていきます。
結構アルミケースは平坦でない部分がありますので、ここで平らに削っちゃいます。
円運動でクルクルしながら削っていきます。
ペーパーの触れていない部分が無くなったらOKです。
けっこうザラザラです。
最後に直線運動でサーサー削って、磨き傷を一方向に統一します。
続いて320です。
160でついた傷を消していきます。
まず円運動でクルクルと磨いていきます。
160で付けた直線の磨き傷が消えて円の磨き傷になったら、160の磨き傷は消えたっちゅーコトです。
100パー我流なので、いいのか悪いのかわかりませんが、所長はこのやり方で磨いています。
最後にまた一方向に磨き傷を統一します。
表面はサラサラっつー感じです。
続いて600です。
この辺りの磨きから、最後の仕上がりに差が出るので気合を入れていきましょー。
円運動でクルクルと磨いていきます。
ペーパーは磨いていると目が細かくなるので、各面それぞれ最初はフレッシュなペーパーで磨いていきましょう。
目が細かくなったペーパーで磨いた面を、またフレッシュなペーパーで磨くと、ふりだしに戻るみたいになってしまうので気をつけましょう。
上手く磨けていると600ぐらいから水を弾くようになってきます。
これがまた気持ちいい。
生きている!おれ、生きてるぞー!ママー!
…と達成感を感じることでしょう。
そして800。
鏡面加工の注意点は 「その番手で消せなかった傷はその先の番手では消えない」です。
今磨いてる番手でテキトーに磨いた面は、のちの番手で改善するコトはありません。
今を一生懸命生きるのです。
問題を先送りしても、後で問題が解決するコトはありません。
人生を諭されているようです。
耳に激痛が走りますね。
ここから1000→1200→1500→2000といきますが、 ここから先は削る&磨くというよりは、 「曇りをとる」みたいな作業になります。
磨く方向もクルクルから同じ方向への直線運動に統一します。
■液体コンパウンズ
2000までいったら、ペーパーはおしまいにして、ピカールへ移ります。
ピカールも磨いているうちにコンパウンドが砕けていって、目が細かくなるそうです。
「途中でピカール追加」は「振り出しに戻る」になるらしいので、全体をザッと磨いてから各面の仕上げに入った方がいいようです。
ただピカールはほぼおまじないに近いので、やってもやらなくてもいいと思います。
所長はピカールが昔から好きで、最終的な仕上がりに差が出るような「気がする」ので、ピカールを使っています。
最終フェーズの液体コンパウンドです。
細目・極細目・超細目でいきます。
所長はここはティッシュで磨いてます。
いいのか悪いのかはよくわかりません。
所長はいいと思ってます。
■か、完成だ…
これで完成です。
どうですか?
ピカピカになりやしたか?
惚れ惚れする出来映えですか?
出来たての鏡面加工は、コイツをツマミに酒が飲めるほど、素敵になっていると思います。
飲みすぎんなよ。
■エピローグ
これで鏡面加工は終了です。
あくまでも手仕上げなので、どうしても磨き傷は残ってしまいます。
そもそもアルミケースが鋳造品なので、いくらがんばっても「ス」が出てしまいます。
もし機会があればバフ掛けにも 挑戦してみたいもんです。
手仕上げとは段違いの仕上がりになるはずです。
鏡面加工は頑張ったら頑張っただけ、目に見えて仕上がりが良くなります。
もう修行のつもりで頑張ってくださいまし。